不妊の原因

不妊の原因

方針イメージ

 

東洋医学での不妊の原因


 東洋医学では東洋医学独自の疾病感、理論で病態を診て、証をたて、それに則り治療を行います。ですので西洋医学で原因が判らなくても東洋医学では明確な失調が見つけられ、治療することが出来ます。


 東洋医学では五臓論という理論を中心に病態を理解していきます。五臓論とは心臓、肺、肝臓、脾臓、腎臓の五つの臓と身体の精神を含めた全ての生理活動が密接に関わっているという理論です(これに五行説という理論と陰陽説という理論も取り入れられます)。

 東洋医学で不妊の原因の殆どは腎臓、脾臓、肝臓のどえれかの失調が中心になり、それに他の臓器の失調がが関わってきます。人は生まれた時、親から先天の精を受け継ぎます。この精氣により発育、活動、生殖などの基本的生命活動が行われます。そしてこの精氣を大事にしまっているのが腎臓になります。脾臓は「後天の本」とされ飲食物から気を作り腎臓にしまわれている精氣を補充します。また脾臓は生血の臓であり気血を生み出す源とされています。そして腎臓、脾臓は冷えと深く関わる臓でもあります。肝臓は気血を全身に淀みなく隅々に行き渡らせる働きを担っています。これらのことから不妊、出産には腎臓、脾臓、肝臓の失調が密接に関わっています。

腎臓
先天の精氣をしまっている場所、先天の精氣により発育、活動、生殖が行われます。また水分の調節、身体の温順作用にも関わります。また腎臓は身体の陰陽の元とも言われ、陰陽のバランスの崩れの時に必ず念頭に置きます。
脾臓
飲食から後天の精を作り出し、腎臓の先天の精を補充します。また血を生成、脈外のにもれるのを防ぎます。また脾の表裏の関係に有る腑は胃であり、脾は水穀を上へ、胃は下へと働かせバランスを取っています。
肝臓
「疏泄をつかさどる」とされ血や水穀・呼吸から得た気を全身に淀みなく隅々まで行き渡らせる働きをしています。また目や筋肉ととも密接に関わっています。

 これらの理論に重きを置きながら、患者さんのそれぞれの状態を慎重に診断し肝・心・脾・肺・腎の 五臓の全体のバランスの失調を治療し真に健康な状態へ 少しでも近づけていきます。結果、妊娠だけではなく、妊娠中に起こりうる症状に対する予防、安産の為の治療にもなり、産後のスムーズな回復にへも繋がります。

 




西洋医学での不妊の代表的な原因

女性の原因

排卵に問題がある
腦の視床下部から出るホルモンの出に失調が有る場合と、卵巣に問題が有る場合、その他ホルモン分泌に異常をきたす疾患による場合があります。
ピックアップ障害
排卵された卵子をキャッチする手である卵管采に問題があり卵子をキャッチ出来ない。
卵管に問題が有る
卵管に閉塞、狭窄、癒着など何らかの原因より卵管の通路障害、その他腺毛運動の問題などがあります。
子宮因子
子宮に良性の腫瘍がある、内腔に癒着が有る、子宮の形に生まれつき問題が有る、子宮腺筋症など受精卵が着床しにくい、出来ない状況が有る。
黄体機能不全
排卵後の卵胞(カラ)からなる黄体はホルモンを分泌し子宮内募の状態を良くし、それを維持します。その黄体が上手く働かない。特定は難しいとの声も有ります。
子宮内膜症
子宮内にあるべきはずの子宮内膜が子宮外に飛び出し、そこで周期に従い増殖、薄利し、それが卵管、卵管采などを邪魔すると考えられている。
頸管因子
入ってくる精子に免疫が反応してしまう。頸管粘液の分泌不全で精子が受精能を得られない、受精出来ない。
卵因子
卵子が未熟、過熟など質に問題が有り受精出来ない。

 

男性の原因

男性の原因には大きく分けて精子を作る能力に問題がある造精障害、精子が外部に出る通り道に問題の有る精路通過障害、性生活問題が生じる性機能障害があります。

精索静脈瘤(造精機能障害)
睾丸上部を流れる静脈の異常肥大。男性不妊原因の約30%~40%。2人目不妊の全体の約80%これが原因と言われています。手術で70~80%が治ります。
その他の造精機能障害
大半が原因不明(突発性)。ホルモン・バランスによるもの、染色体異常によるもの、過去の抗がん剤、放射線治療によるもの、耳下腺炎性精巣炎、停留精巣などがあります。
精路通過障害
精液が膀胱に射精されてしまう逆行性射精、精路の狭窄、結紮、精巣上体炎などにより精液の通り道が通りにくい、通れない状態。
性機能障害
ED、性欲低下、射精不全など。起る原因は多種多様です。

原因で重要なことは若干、発表する組織により数字が違いますが

男性のみに原因がある  24%
女性のみに原因がある  41%
両方に原因がある    24%
原因不明        11%
だとだということです。これはようするに48%の人は男性の協力無しでは空回りすることになります。ですので旦那さんが不妊クリニック、泌尿器科など受診して無い場合は受診してもらうことがとても重要になります。